特集レポート · 2017-02-16
世界の金型(モールド・ダイ)製造をリードする主要国は、ドイツ、日本、アメリカ、中国、韓国、イタリアの6カ国に集約されます。それぞれに強みと特徴があり、国際分業のなかでしのぎを削っています。
なかでもドイツは一人当たりの生産額で世界トップにあり、技術集約型の高付加価値な金型づくりで定評があります。精密さと耐久性を両立するものづくりは、各国の市場で高い評価を得ています。
日本はきめ細かな精密製造と高い品質管理で知られ、微細・高精度の金型分野で強みを発揮しています。他方、中国は生産規模では世界をリードするものの、一人当たりの生産性や付加価値ではなお伸びしろがあるとされています。
両者の差は、高精度・自動化・デジタル化といった産業高度化の方向での取り組みの差に表れています。中国金型産業が次に目指すべきは、量から質への転換と、自動化・智能化による生産性向上です。
金型はあらゆる機械・装置の部品生産に不可欠であり、船舶・重工業の装備製造においても重要な役割を担います。金型技術の高度化は、関連する幅広い製造業の競争力を底上げする基盤となります。
こうした国際比較は、規模の追い込みから技術と品質による差別化へと向かう道筋を示すものであり、ものづくり産業全体への啓発に資するものといえます。